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たった1000ルピーを握りしめバラナシに行った話

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広大な面積を持つインド。ここにはたくさんの訪れるべき場所があります。インド留学中にはだれもが旅行に行き、そこでの数々の体験に心が踊らされることでしょう。筆者もそのうちの1人でした。インド留学中に最初に訪れた場所がジャイサルメールというインドの西側、砂漠が広がる何とも原始的なエリアでした。砂漠で一泊するツアーに申し込み、ラクダに乗って砂漠の中心地まで行き、そこで現地の人と食事を作り、会話を楽しむ。今までしたことのない経験にワクワクが止まりませんでした。そこからとは言うもの、数々の場所に旅行にいき始めました。もちろんしっかり勉強もしながらです。その中でもどうしても行きたかった場所がありました。それがガンジス川が流れる場所、バラナシだったのです。ヒンドゥー教徒にとって聖なる場所とされているバラナシ。そこに集まる人、建物、宗教に関してこの目で見て、その実態を確かめたかったのです。しかし、結局バラナシに行けたのは、帰国の1週間前、残り残金1000ルピー(1600円)でした。

どうやってバラナシに行くのか

たった1000ルピーだけしかない。どうやってバラナシに向かえばいいのか。もちろん飛行機は高くて乗れない。バスは嫌い。残されたのは列車しかありませんでした。1000ルピーを握りしめ、駅に向かい、窓口でバラナシ行きのチケットを買いました。その値段100ルピー。駅に来るまでに100ルピー使ってしまった私の所持金は残り800ルピーでした。その100ルピーのトレインチケットは列車の席の中で一番グレードが低いクラスでした。長距離での移動の場合、通常は寝台席のチケットを取ります。しかし、私が買ったチケットは自由席。席を確保できないと14時間立ちっぱなし。とても過酷な環境です。それでも何とかチケットを得ることができた私は希望に満ち溢れていました。しかし、その希望をことごとく打ち崩してくれたのは列車のホームでの出来事でした。

列車のホームでの衝撃的な出来事

ホームに行くと、長蛇の列が出来上がっていました。何の列かと尋ねると、チケットを見せてくれました。それは筆者と全く同じチケットでした。もう椅子取り合戦は始まっていたのです。衝撃でした。まさに勝負の前に勝負に敗れたようなそんな感覚でした。しかし、そこで、面白い話を聞きました。その列の中でビジネスをしているインド人がいたのです。その内容は100ルピー払うと払った人の代わりに席を取ってくれる席取りの名人がいたのです。その席とりビジネスに加え、さらにその列を管理している人に100ルピーを払うと、列の前まで行かせてくれる制度。正式には認められていないとは思いますが、いい意味でなんでもありなインド。面白いなと思いました。もちろん筆者は払えるはずもなく、そのまま並んで乗ったのですが、乗車率120%。ぎゅうぎゅうの車内を見渡すと上下左右全方向にインド人がいました。頭部の荷物置きにも身を投げ出しているインド人がいたりと、これがカオスかと本気で思いました。筆者も同様になんとか車内中心部に身をゆだねることができ、ひっそりと身をひそめ、列車に揺られていました。途中停車した駅があったのですが、誰もおりず、これが続くのかと思いながら、5時間、10時間と耐え、全く隙間のない車内に売り子が入って来て、強引にクッキーやドリンクを売る様子をすごいな~とぼんやり思いながら、残りの4時間をなんとか耐えたのでした。

バラナシでの出会いそして金がなくなる。

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なんとかついたバラナシですが、そこで素敵な出会いがありました。まずは同じく1人で旅行をしていた中国人。その次に同じく1人で旅行していたドイツ人、アメリカ人と出会い毎日一緒にバラナシを散策し、とても楽しい毎日を過ごしていました。バラナシの滞在予定は3日間。宿泊場所はなんとか100ルピーの場所を見つけ、宿代を引くと残り500ルピーでした。ご飯は屋台のご飯を中心に食べたいたので1食20~30ルピー程度(30~40円程度)でした。バラナシの町を散策していると、ガンジス川で沐浴するインド人や、川の目の前で死体の焼く場所があったりとあまりの衝撃に心を打たれました。ここバラナシはインドの中でも変わらないインドと言われており、昔からの習慣が現代にまで受け継がれています。古代からのインド人の変わらない習慣を目にすることができとても満足していました。一方でお金はそこをつきかけていました。2日目終了時にして残り100ルピー。もはや笑いごとじゃなく、帰ることすらできないことに気づきました。バラナシという魅惑の場所に魅了されてたからか、帰るためのお金のことなどすっかり忘れてしまっていました。とにかく笑いました。帰れない。帰れない。帰れない。ワッハッハッ。笑うことしかできませんでした。

インドのお家に帰れる手段が思いつかない

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どうやって帰ればいいのか。真剣に考え始めたのですが、全く思いつきません。しかし、ふと思い出したことがありました。今回の滞在中、友達から一眼レフカメラを借りており、バラナシ滞在中にたくさんの写真を撮っていたのですが、その時にインド人にそのカメラを売ってくれないかと言われたのを思い出したのです。ここで友達から借りたカメラを売れば、自分はインドにあるお家に帰れる。後は売った後にどのような説明をするかでした。旅先でなくしたことにするか、盗まれたことにするか等々。考えているうちに自分のクソさに嫌気がさし、カメラは見積もりだけにしました。ちなみに日本円で3万くらいでした。帰れると思いましたが、やめました。その時にじゃあ自分のスマホはいくらで売れるのか、そもそも売れるのかわからなかったのですが、聞いてみました。インド人の表情をうかがっていると、いけそうな雰囲気。食いぎみに聞いてみると、1000ルピーでした。

叫びました!帰れる~!!!

まさに心からの叫びでした。

インドはバラナシで学んだこと

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まさかの最終日に出発当初の1000ルピーが入ったことに調子に乗り、帰りは寝台列車を予約し、何とかインドのデリーまで戻ってくることができました。まさか、旅先でもう一度1000ルピーを握りしめるチャンスが来るとは夢にも思っていませんでした。今回の旅をまとめると、1000ルピーを握りしめてバラナシに行った結果、旅先のバラナシでも再度1000ルピーを握りしめ、日本に帰ってから再度スマホを購入するというわけのわからない結果になりました。ここで伝えたかったことは、インドではなんとかなるということ。交渉の文化が根強く残っているので、交渉次第では携帯だって買ってくれたりする。既成の事実にとらわれないで、何事もトライすることが大事なのだなと強く思いました。

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