現在インドの人口は世界第2位ですが、今後この人口が増えていくのか減っていくのか、人口が経済発展に与える影響はどうなのかを、中国の経済成長の要因を元に今後のインド経済の展望について考察します。またこのインドの急速な人口増加によって懸念される問題も紹介します。

インドの人口

順位 人口(人)
1位 中国 13億8,392万
2位 インド 13億1,105万
3位 アメリカ 3億2,177万
4位 インドネシア 2億5,756万
5位 ブラジル 2億784万
6位 パキスタン 1億8,892万
7位 ナイジェリア 1億8,220万
8位 バングラディッシュ 1億6,099万
9位 ロシア 1億4,345万
10位 メキシコ 1億2,701万

(引用データ:総務省統計局)

2016年時点で、インドの人口は世界第2位で世界人口の18%にも及びます。つまり世界の人口の5人に1人はインド人ということになります。ちなみに日本は2015年にメキシコに抜かれ11位となっていまいました。インドの人口が今後どのように推移していくか中国の人口推移と比較して見ていきましょう。

インド人口の推移

インド中国人口推移のグラフ(引用データ:総務省統計局)

インドは今後もすごい勢いで人口を増やしていき、2020年から2030年の間にインドは中国を抜かし世界1位になると考えられています。その後も更に成長を続け2050年まで人口は増え続けると予想されます。インドは人口がただ多いだけでなく、人口分布にも特徴があります。

インドの若い世代の人口増加

インドは人口13億人の半数以上を25歳以下が占めており、潜在的な労働人口がこれから20年間に8億8500万人から10億8000万人に増え、50年間に渡ってそれを上回る水準を維持すると予想されています。
China India
(引用データ:PopulationPyramid.net)

中国と比べてみても、これからの労働力を担っていく若い世代はインドの方が多くなり、人口分布からも中国に続き、アジアの成長を牽引していくことが予想できます。

また、少子高齢化が進み経済成長に不安が積もる日本の人口分布とも正反対といえます。
Japan Populaton
(引用データ:PopulationPyramid.net)

このようにインドの労働力人口は増え続け、向こう10年間のアジアの労働力人口の伸びの半分以上を占めるとみられるが、労働力人口の増加だけではありません。インドの教育水準も同時に向上していることから、これら新規の労働者は今のインドの労働者よりもずっとよく訓練された労働者が輩出されるといえます。

このような急速な人口の増加によるインド経済の影響はどうなるのか、中国の経済成長を例にして考えてみましょう。

インドの経済の展望

インドの経済の展望を考えるためにまず、中国のGDPの推移について見てみましょう。

中国GDP(引用データ:総務省統計局)

中国は急速に人口が増えたことによって、人々の生活を支えるためのインフラ、家電、自動車などの耐久消費財や食料、日用品など消費財の需要が増加しました。この中国の歴史から人口が増えることによってインドも今後経済成長が進んでいくと考えられます。

さらにインドはこうした市場としての魅力に加えて、英語でコミュニケーション可能なIT技術、製薬関係の技術者が多数いることなど、国際的な事業展開のインフラとなる経営資源も豊富にあるため、中国以上の経済成長が期待されています。実際に無印良品などの日系企業が多数進出してきていることで、外国人も移住することでどんどんインドも住みやすくなると予想されます。また人口が増え、その子どもたちが英語教育を受けることで優秀な人材が増えていくと期待されます。

懸念される問題

貧富の差

インド人口の1%ほどである富裕層がインドの総資産の58%を保有していると言われています。このようにインドでは現在も貧富の差が課題となっています。現在インド人口の45%ほどであるワーキングクラスのインド人が経済成長を引っ張っていき、このままインドの総人口が増えていくと、残りの55%の層との貧富の差がどんどん拡大していくのではないかと考えられます。これを解決するためには富裕層に対する富裕税の導入など政府の新たな政策が必要となります。

実際に現在でも栄えている街から500mほど歩けば、裸足で子どもたちが歩いている村にたどり着くなど、様々なところで貧富の差を実感します。

教育環境の改善

インドの教育分野は中国から10年以上も遅れているという見方があります。長期的視点から、インドの教育分野は脆弱性が懸念されてきました。教員の質の問題(教員のずる休み率25%)や10%の学校に上下水道がないなど、教育環境は決して良くありません。

こうした問題に対し、現在のモディ政権では3%の教育目的税を導入し、その財源で1億人以上の児童に無償の給食を義務化しました。また2001年時には7%ほどしかなかった大学進学率は25%ほどまで改善されました。教育分野が疎かになれば、経済成長に歯止めをかけることになります。今後もモディ政権の政策に注目が集まります。

まとめ

インドは2026年に中国の人口を抜いて世界一位になるとともに、インド経済もどんどん成長していくと予想されています。しかし、人口増加とデリーなどの都市部でのさらなる経済成長によって、地方との貧富の格差はさらに拡大していくと考えられます。経済成長を遂げていくためにはインフラなどの生活課題も解決していく必要があります。インドに留学される方はこれらの成長スピードと問題点について肌で感じることができると考えられます。

デリーでの生活の詳しい情報やインドの生活中に発生する問題については次の記事を参考にして下さい。

参考記事
インドの首都デリーでの生活まとめ
インド生活中に発生する問題は新たな発見と学びの種

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