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カースト制によってインドの職業が細分化されたのか

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インドで生活しているととても便利だなと思うことがあります。例えば、家を出ると、外にはすぐにリキシャが走っていて、リキシャをつかまえさえすれば、ドアtoドアで目的地までたどり着くことができます。また、インドには自動ドアが全く普及していないのですが、ドアマンがいるので、そのドアマンが勝手にドアを開けてくれます。手動ではありますが、ドアマンがいるため自動ドアのようなものです。また、ある小売店では、たくさんのスタッフを雇っているためか(インドでは小売店にここまでいるのかって程のスタッフを雇っていることがあります。それぞれ、担当のコーナーが決まっており、そのコーナーについては十分なほど説明してくれたりします。)、買い物カゴをもってくれ、買い物を助けてくれるスタッフさえいます。便利というかなんというか。ただ、やっぱり便利なのかもしれません。やはりこれには、インドで長い歴史を持つカースト制が影響していることが考えられます。現在はカースト制は廃止されていますが、インド人がつく職業を見ていると、カースト制はいまだに根強く残っているのを感じます。

インドのカースト制度とは

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インドのカーストには大きく分けて4つの身分が存在します。それは上からバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラです。

バラモン

バラモンは身分制度の中で最上位の階級です。最上位の彼らは、彼らに良いように規制を作っていきました。彼らの多くは政治に関わる仕事に就き、大臣や裁判官になる人が多かったとされています。

クシャトリヤ

第二位の階級である、クシャトリヤは、王族、貴族、武人に当たる階級の人が多かったとされています。このクシャトリヤまでが、上位階級と呼ばれています。

ヴァイシャ

ヴァイシャは第三位の階級で、庶民の階級と呼ばれています。ヴァイシャはもともと、農耕、家畜を行う庶民的な階級だったのですが、都市に住むヴァイシャが増え、商人になる人が増えました。以前ヴァイシャが担当していた仕事は、シュードラ(一つ下の階級)が請け負うようになっていきました。 

シュードラ

一番下の階位であるシュードラは、ヴァイシャが担当していた、農耕、家畜の仕事を請け負うようになり、労働者の層と呼ばれるようになりました。また、そのシュードラの中でも、ヴァイシャよりの人、まさに労働だけをする人はヒンドゥー教の中でも、不浄とされている仕事に就くことになり、不可触民(アウトカースト)としてカーストの外にいる人とされ、見ること、触れること、近づくこともできないと迫害をうけるようになりました。

今のインドの職業状況

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現在は、カーストによって職業は限られています。以前はそのカーストによって職業が分けられていたこともあり、その名残が残っています。特に、シュードラ、不可触民に対しては強くあたる人が多いのが現実です。カーストが下のクラスの人たちは、誰もが嫌がる手や足、体全体を使わないといけない仕事をしている人がほとんどです。いわゆる労働集約な仕事はほぼすべて彼らの仕事になっています。その中でも仕事によって稼げない仕事が多くあり、貧富の差が広がっているのが現状です。彼らの中には、月に6000円~16000円くらいで家族を養っているのです。このような状況では、教育も十分に受けることができず、その子もまた親の仕事のような労働集約的な仕事に就くことになるのです。そのような仕事がつくことが悪いことではないのですが、あまりにもカーストによって職業の選択肢が少ないうえに彼らにはそのような仕事がほぼ強制されているという事実があります。

IT産業の発展によるインド人の新たな道しるべ

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しかし、そんなインド人たちにも一筋の光があります。それが新しく発展し始めているIT産業です。IT産業は最近になって発展し始めた新しい産業です。カースト制があったころからあった産業ではないので、この産業にはカーストによる規制はもちろんありませんし、そのような名残もありません。そのため、必死に勉強をし、ITに詳しくなった人、そしてその産業で結果を出した人がどんどん出世することができる産業なのです。基本的に親の仕事をそのまま世襲するインド人たちにとって、IT産業というのはそのループから抜け出す大きなチャンスなのです。実際、インドには革新的なサービスがどんどんでてきており急速に成長を遂げています。

最後に

細分化された職業にはやはりインドのカースト制が強く影響しているということが分かりました。実質的には廃止されたとはいえ、やはり色濃く残るカースト制。上位カーストになると職業が細分化されている印象はあまり受けないのですが、下位カーストになればなるほど、職業が細分化されていることに気づきます。トイレ掃除のみを担当している人。エアコンの修理を担当している人。サイクルリキシャ―を運転している人。物を運ぶ人など。一度びっくりしたのはエレベーターに入るとエレベーターマンがいてボタンを押してくれる人がいたこと。また、スーパーマーケットのドアを開けてくれる人がいたこと。多くの人口を持つインドにはまだまだ職が足りておらず、そのような仕事でも職になりえます。インドの街中を歩いているだけでも数々の衝撃に出会うことでしょう。

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